お墓を処分するには?お墓じまいに関する処分費用やお墓処分の流れを詳しく解説!

「お墓が遠方にあり管理ができない」「後継ぎがいない」などといった理由からお墓を手放す人は少なくありません。人生にそう何度も経験することの無いお墓処分。どれくらいの費用が掛かるのか、どんな流れで進めていくのか分からないことがたくさんあるかと思います。
今回はお墓処分・お墓じまいの費用や手順についてこの記事で詳しく解説いたします。
お墓処分・お墓じまいとは
お墓処分は基本的に「お墓の処分・撤去」と「ご遺骨の移動」の二つになります。
涙そうそうでお墓じまいとよんでいるものは、その二つに「お墓の魂抜き」をつけたものになります。
お墓の魂抜き
お墓がある場所へお坊さんが迎い、お墓に込められている魂を抜くための供養を執り行います。読経にかかる時間は20分程度です。
お墓の処分・撤去
カロート(納骨室)と呼ばれる場所に納められているご遺骨を取り出した後、機械や手作業で墓石を解体・撤去していきます。
ご遺骨の移動・整理・処分
お墓の中から取り出されたご遺骨を、お客様がご希望する形式で処置します。新しいお墓に移したり、永代供養墓や納骨堂、散骨、手元供養など様々な形式のご遺骨の供養方法があります。
お墓処分の流れ
お墓処分は様々な工程を踏まえて進めていく必要があります。ここではお墓処分(お墓じまい)の流れについて解説します。
- 01家族・親類の理解・許可を得る
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お墓じまいの必要を感じたら、まずは家族や親戚たちに相談をし、きちんと同意を得てから進めましょう。きちんと話し合いをしておかないと後々「どうして勝手に墓じまいをしたのか」「どうして教えてくれなかったの」と苦言を呈され、トラブルへ発展する恐れがあります。
- 02お墓の管理者へ連絡・相談
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お墓じまいを行うことが決まったら、現在納骨されている墓地の管理者へ連絡し、「埋葬証明書」の作成を依頼し、日程調整などの相談をします。
- 03遺骨の供養方法・整理先を決める
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墓地の管理者から了承が取れたら、遺骨の供養方法と納骨先を決めます。
遺骨の供養方法は、新しいお墓に移す「改葬」以外にも、永代供養墓や手元供養、散骨など様々な方法があります。
今後の管理方法や管理費用の事も考えながら、ご家庭の事情に合わせて供養方法を選びましょう。
供養方法が決まったら、新たな納骨先に「受入証明証」の発行を依頼します。
- 04改葬許可証を取得する
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「埋蔵証明書」と「受入証明書」が揃ったら、墓じまいをするお墓のある地域の自治体に上記証明書と「改葬許可申請書」を提出します。
手続きをすると「改葬許可証」が発行されます。
許可証発行には時間がかかる場合もあるので、スケジュールに余裕を持った状態で手続きをしましょう。
改葬許可証の準備ができたら、新しいご遺骨の受入先に許可証を提出します。これでお墓じまいができるようになります。
- 05閉眼供養をし、ご遺骨を取り出す
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お墓じまいの場合、墓石解体・撤去の前に、お墓の魂抜き(閉眼供養)を行います。
お世話になっている菩提寺などに事前に閉眼供養の依頼をする必要があります。
お寺とのお付き合いが無い場合は、僧侶派遣サービスを利用することもあります。
閉眼供養後、石材店や代行業者などにご遺骨の取り出しを行ってもらいます。
お墓に事前に把握していなかった分のお骨が追加で出てきた場合は、新たに発見した遺骨の分の改葬許可証を申請する必要があります。
- 06墓石を撤去し、墓地の使用権を返却する
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ご遺骨を取り出したら、墓石の撤去・解体工事を行います。墓地を更地に戻したら、墓地管理者への返還が完了します。
お寺や民営墓地の場合、石材店が指定されている場合もあるので、確認が必要です。
- 07ご遺骨を新たな納骨先へ移す
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新たな納骨先へご遺骨を移し、供養します。新しい納骨先によっては納骨式や開眼供養を執り行います。
お墓処分にかかる費用
お墓じまいには、事前の準備から新しい納骨先に納骨するまでの間に様々な費用が発生します。
主なものとしては、各種証明書発行費、寺院へのお布施、墓石の解体・撤去、遺骨の取り出し・移送費などです。
専門業者によって費用は異なるため、相見積もりを取ることが費用を抑えるコツです。
- 各種証明書発行費
- 数百円~数千円
- 寺院へのお布施
- 1~10万円程度
- 離檀料(檀家の場合)
- 3~20万円
- ご遺骨の取り出し
- 4~5万円/1柱
- 墓石の解体・撤去工事費
- 10~30万円
- ご遺骨のメンテナンス
- 1~2万円程度
お墓処分を行う際の注意点
お墓じまいは多大な費用と手間がかかります。トラブルなく行うために、気を付けるポイントを解説いたします。
親族間のトラブルに気を付ける
昔ながらのしきたりを重んじている方や信仰心の篤い方にとって、お墓じまいは受け入れがたい場合があります。
事前に相談せず墓じまいをしたため、トラブルに発展することも少なくありません。
家族・親族としっかりと話し合い、お互いの気持ちや考えをすり合わせておくと良いでしょう。
改葬許可申請書は申請者本人が記載する
改葬許可申請書は、申請者本人の記載が必要です。
委任状があれば代理申請も可能ですが、事前に必要書類に目を通して準備しておく必要があります。
自治体によって、遺骨1柱につき申請書が必要な場合と、1枚で複数分全てを記載できる場合があります。不備の無いよう、事前に確認しておきましょう。
お墓じまいにかかる費用が高額になる事がある
お墓の解体・撤去にかかる費用はおよそ20~30万円程度といわれています。ただし、お墓の広さや材質、立地によって工事費用が大きく膨れ上がる場合もあります。
また、新しい納骨先によっても費用は大きく変わります。
新しいお墓を建てるほか、永代供養墓や納骨堂、散骨など様々な供養方法があり、それぞれ価格に大きな差があります。
それぞれのにかかる費用は以下の通りです。
- お墓建立
- 100~200万円
- 納骨堂
- 20~200万円
- 樹木葬
- 10~150万円
- 個別永代供養墓
- 30~150万円
- 合祀永代供養墓
- 3~30万円
- 散骨
- 3~30万円
まとめ
今回はお墓処分・お墓じまいの流れや費用について解説しました。
お墓じまいには墓石の撤去だけでなく、様々な手続きや手順があり、それぞれの工程に費用が発生します。
円滑にお墓処分・お墓じまいを進めるために、家族や親族としっかりと話し合い、納得のいく形でお墓処分・お墓じまいを進めることが大切です。
涙そうそうでは、お墓処分・お墓じまいに関するご相談を全国で受け付けております。260社以上の石材店さんと提携しており、ご依頼があったエリアに対応できる業者さんをご紹介いたします。
弊社が窓口となり、安心・安全なお墓じまいをお手伝いいたします。